DEVELOPMENT
開発思想
現地街並み(2021年6月撮影)
千里丘陵の風土を活かした
大規模開発。
自然のエネルギーを活用した、
サステナブルな街づくり。
現地街並み(2021年6月撮影)
快適で省エネな暮らしをつくる
「パッシブデザイン」。
人と社会と自然環境が未来へと共存するサステナブルな街づくりを実現するために、日々の暮らしに風や雨などの自然エネルギーを活かす「パッシブデザイン」を採用しました。開発に先立って1年間にわたる現地調査を行い、この土地特有の自然環境を把握。収集したデータをもとに、風が抜けるランドプランや住棟配置、植栽によるクールスポットの創出など、心地よい住環境と環境負荷の軽減を図っています。
全体区画イメージ図
1年間にわたり街区の温度と風を
シミュレーション。
都市の電力消費を押し上げているのが、夏場のヒートアイランド現象。その主要因である路面温度を開発前の現地調査で計測したところ、周辺地域より低いことがわかりました。これは運動公園内に植栽が多いことと、南西から吹き上げる卓越風が原因です。そこで、この卓越風をヒートアイランドの解消に利用するために、風が吹き抜ける大通りや公園などのオープンスペースを随所に設け、風が街区のすみずみまで行きわたるように計画しました。
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【開発前/通風の調査】
夏季夜間に計画地の全体に微風が吹き、通風環境が良好
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【開発前/地表温度の調査】
周辺に比べ現地(下記イラスト黒線内)の地表温度が低い
心地よい風を生み出す
クールスポット。
街区内に設けた中央公園の緑をはじめ、通りを彩る街路樹や植栽など、街のあらゆる箇所に緑陰や植物の蒸散作用によるクールスポットを計画。また、風向きを計算した開口計画や建物内部に風の通り道をつくるなど、様々な工夫を凝らしています。
断面イメージ図
路面温度の上昇を抑える
遮熱性舗装。
「千里 円山の丘」では、夏場における温度上昇のシミュレーションに基づき、貯留した雨水の蒸散作用で地表面の温度を下げるインターロッキングや、太陽の熱を反射する遮熱性舗装など、街全体をクールダウンする先進技術を効果的に導入しています。
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透水性インターロッキング
雨水を浸透させるインターロッキングの下に雨水をたっぷり貯留できる雨水浸透貯留層を形成。気化熱で路面の温度上昇を抑制するほか、ゲリラ豪雨にも対応。
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保水性インターロッキング
舗道のブロック内部に雨水を貯留するインターロッキング。気化熱によって地面の温度を下げて、ヒートアイランド現象を抑制します。
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IRガード(遮熱性表面処理)
赤外線の吸収を抑える遮熱材入りの樹脂で道路表面をコーティングし、路面温度の上昇を抑制。道路の蓄熱を防ぎ、日中はもちろん夜間の道路からの放熱も削減します。
防災拠点としての
機能を備えた集会所。
会議室、多目的スペース、屋外から利用できるオープンなピロティなど、コミュニティで活用できる施設・設備を備えた集会所。太陽電池や蓄電池を搭載し、雨水利用システムや防災倉庫を備えており、地域の防災拠点としての役割も果たします。
※2022年秋竣工
集会所
安心できる暮らしを
サポートする防災設備
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防災備蓄倉庫
集会所内は非常時の水や食料を備蓄する、防災用の備蓄倉庫としての機能も兼ねています。
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太陽光発電
集会所の屋根には太陽光発電システムを搭載し、非常時の電源確保のための大容量蓄電池を装備しています。
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雨水貯水槽
地下には非常時のトイレ洗浄水や雑用水の利用に備えた、雨水排水再利用システムを設置しています。